漢字、カタカナ、英語のシノニム (同義語) に注意!

Image by MonikaP from Pixabay シノニム (同義語)、ホモニム (同音異義語)、アントニム (対義語) IT文書に見られるシノニムの例 列、カラム、column、属性、attribute、項目、フィールド、field 認可、承認、authorization 結合テスト、統合テスト、integra…

英語にするのが難しい日本語⑥「桁数」

Image by Ahmad Ardity from Pixabay 項目長を表す言葉としての「桁数」 項目長は桁数とは限らない 項目長を表す言葉としての「桁数」 DBテーブル定義書、インターフェース定義書、画面定義書、帳票定義書などで、データや入出力項目の項目長を示すために、…

API連携、外部連携API、ファイル連携、連携ファイル、ニュアンス別の英訳

Image by mohamed Hassan from Pixabay API連携 外部連携API ファイル連携① ファイル連携② 連携ファイル 連携の対訳の基本は integration だが、なくても良い場合もある 前回のブログ記事に引き続き、今回もよく検索されている「##連携」や「連携##」の…

外部 (システム) 連携、他システム連携、システム間連携、ニュアンス別の英訳

Image by Gerd Altmann from Pixabay 外部連携 / 外部システム連携 他システム連携 システム間連携 システムやアプリケーションの連携は、"integration" と英訳する 昨年から"IT技術者のためのEnglish Writing" のブログを書き始めていますが、今年に入って…

転職しました。

Photo by Scott Graham on Unsplash 私事ですが転職しました 「転職する」の英語表現 私事ですが転職しました 私事ですが、22年勤務した IBM を退職し、5月から別の会社で働き始めました。 このブログについては、新しい職場の SNS ポリシーを確認した上で、…

英語にするのが難しい日本語⑤「成果物」

Photo by Pixabay from Pexels ある日本人コンサルタントと米国人シニアマネージャの会話 成果物 は deliverable とは限らない 成果物を表す言葉はいくつかある・・・IBM の開発方法論の場合 deliverable artifact outcome work product その他の分類 TOGAF …

英語にするのが難しい日本語④「要件」「要求」「要望」

Photo by Lara Jameson それは要件だ!要求を言え! 要望、要求、要件 「要求」も「要件」も英語では "requirement" 「要求」と「要件」を区別するなら、英語でも区別する 合意に注目する場合 利用者とシステムの視点に注目する場合 仕様になっているかどう…

アルファベット略語 (頭字語) は最初にスペルアウトする。

Photo by Brett Jordan on Unsplash (2022-06-13 追記) IT業界でよく使われるアルファベット略語 (頭字語) アルファベット略語は初出時にスペルアウトする IT文書でアルファベット略語のスペルアウトが必要な理由 1. アルファベット略語の数が多く、同音異義…

翻訳ツールがカタカナIT略語をどう英訳するか調べてみました。

Image by mohamed Hassan from Pixabay 前回のブログ記事では、あまり一般的ではない企業内略語を使った文章を英訳すると、おかしな英文になってしまうというお話をしました。 youneedaken.hatenablog.com 今回は、IT業界でよく使われるカタカナ略語について…

企業内略語の英訳は難しい。

Photo by Jason Goodman on Unsplash 企業で使われる略語 どこの企業・団体でも色々な略語を使用することがあると思います。そのような略語は、組織の中では当たり前のように使われているために、人によっては元の言葉が何であったか分からずに使っているこ…

システム連携、連携システム、データ連携、情報連携、ニュアンス別の英訳

(2022-02-10 タイトル変更) Image by Gerd Altmann from Pixabay 昨年のブログ記事では「連携」という言葉を英語にする時に注意が必要であることを書きました。特に、本来日本語では自動詞である「連携」を他動詞のように使っている文を英訳する際に、伝わり…

英語にするのが難しい日本語③ 「実施」、「実施する」

Image by Gerd Altmann from Pixabay 英語にするのが難しい日本語の3回目は「実施」です。 IT現場で作る計画書、仕様書、報告書などでは、「開発を実施する」、「報告を実施する」、「見積もりを実施する」、「データ転送を実施する」など、「##を実施する」…

英語にするのが難しい日本語② 「対応」、「対応する」

Image by Rodrigo Salomón Cañas from Pixabay 英語にするのが難しい日本語の2回目は「対応」です。 今回もまず国語辞典で意味を調べてみます。 たいおう【対応】<名・自動サ変> ①おたがいに向きあうこと。「―する二辺」 ②おたがいにつりあっていること。…

英語にするのが難しい日本語① 「連携」、「連携する」

(2022-06-06 追記) ※この記事では「連携」や「連携する」という言葉がなぜ英語に訳しにくいかを説明しています。取り急ぎ「システム連携」「連携システム」「データ連携」「情報連携」「外部連携」「外部システム連携」「他システム連携」「システム間連携」…

英語のアウトプットを作成する3つのパターン

このブログではこれまで、日本のIT技術者が英語の文書を作る時のあるあるや、伝わりやすい英語にするための Tips をいくつか紹介してきました。 英語ネイティブではない日本のIT技術者が英語のアウトプット(文書)を作成する場合、作り方には3つのパターンが…

適切な単語が見つからない、同じ単語が繰り返し並んでしまう。そんな時はシソーラス (Thesaurus) を使おう。

海外留学など英語で高等教育を受けた人や、仕事もプライベートも英語で生活しているような人は別として、英語を外国語として使う私たちはどうしても英語ネイティブに比べると語彙(vocabulary)に限りがあります。そのため、英作文をする時に適切な単語が見つ…

XXX の伏せ字に注意!

Image by EJ Cruz from Pixabay (2021-12-17 追記) システムの要件定義書、設計書、仕様書、マニュアルなどのIT文書で、汎化した表現にすることを意図して、XXX で一部を伏せ字や置き換え字にすることはよく行われます。 例えば、以下のような使い方です。 …

英文は大文字ではじまり、ピリオドでおわります。

今回のブログ記事は、タイトルの内容がすべてです。 そんなの当たり前だよ、何を今さらという方はこの先を読まなくても大丈夫です。次の記事にご期待ください。 一方、タイトルを見て以下の内どれかに当てはまる方は、もう少しお付き合いください。 思い当た…

繋げる単語、繋げない単語。

前回のブログ記事では、スペースを省略して単語を繋げてしまうことの弊害についてご紹介しました。 youneedaken.hatenablog.com しかし、IT用語の中にはむしろ繋げる方が主流のものもあります。自分でもいつも迷ってしまい、毎回辞書で調べてから使っている…

英単語を連結するプログラマのくせ?

私はシステム開発プロジェクトや社内業務の中で、他の人が書いた英文を読む機会があるのですが、日本のIT技術者にたまに見られる特徴があります。 それは英単語の間のスペースを省略してあたかもひとつの単語であるかのように連結するという特徴です。例えば…

比較表で ○×△ (マル バツ サンカク)は通じません。

IT技術者であれば、製品、技術、実装アプローチなどを複数の選択肢から選ぶ際に、各選択肢の優劣を示す比較表を作った経験が一度や二度はあると思います。 その際、良い点に○、悪い点に×、どちらでもないもしくは中間に△をつけることもあるかと思います。し…

できるだけ能動態を使い、受動態は控えめに。

英文には能動態 (active tense, active voice)と受動態 (passive tense, passive voice)があります。中学校や高校の英語の授業で習うので、覚えている方も多いと思います。 おさらいすると、 能動態は、動作を行うもの (行為者) が主語になり、日本語だと「…

便利な略語

学生時代に英語で論文やレポートを読んだり書いたりしたことのある人は、ラテン語由来の略語を目にしたり使ったりしたことがあると思います。そのような略語はビジネス文書や Institute of Electrical and Electronics Engineers (IEEE) などの技術文書でも…

会社名や製品名は大文字・小文字を含めて正しく書こう。

(2021-10-25 追記) ITの世界では似たような名前の会社、製品、技術がたくさんあります。 また、ある国ある業界では有名な会社名・製品名であっても、別の国や別の業界ではあまり知られていなかったり、よく似た名前の別の会社や製品が存在する可能性もありま…

オックスフォードカンマを使おう。

3つ以上のものを列挙する際のカンマ ( , ) の使い方には、2つのスタイルがあります。 A, B, C and D ・・・最後の and または or の前にカンマをつけない。 A, B, C, and D ・・・最後の and または or の前にカンマをつける。 後者の and の前にあるカンマ…

その単語、辞書通りに訳してはいけません。

(2021-07-19 追記) IT業界で使われる単語の中には、英語に翻訳した時に辞書的には正しくても注意を必要とするものがあります。 いくつか紹介します。 基盤 ITシステムにおけるハードウェアやミドルウェアなどを指して"基盤"という表現をinfrastructureと訳す…

そのカタカナ英語、残念ながら英語圏では通じません。

(2021-10-25 追記) 和製英語が英会話や英文で通じないことはよく知られていますが、IT業界でも英語圏で通じないカタカナ英語があります。 英語圏では日本語と同じ意味では通じないカタカナ英語をいくつか紹介します。 System Engineer (システムエンジニア) …

プロフィール

(2022-05-22 追記) 米田 謙 / Ken Yoneda 外資系IT企業でアーキテクトをやっています。 ここ数年グローバルプロジェクトに参画することが多いので、日本のIT技術者が英語の文書を書く際の"あるある"について書いていこうと思います。 1982 - 1987年:家族の…