英単語を連結するプログラマのくせ?

私はシステム開発プロジェクトや社内業務の中で、他の人が書いた英文を読む機会があるのですが、日本のIT技術者にたまに見られる特徴があります。
それは英単語の間のスペースを省略してあたかもひとつの単語であるかのように連結するという特徴です。例えば、WebServer のような書き方です。

特に技術者として優秀だなと思う方が書いた英文に目立つような気がします。もしかすると、普段プログラムやスクリプトを書いている時の習慣で、ついつい変数名やクラス名のように単語を繋げてしまうのかもしれません。

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ただし、英文では単語と単語の間にスペースが入ります。
スペースを省略して単語を連結することには、いくつか弊害があります。

  • スペースを省略している複数の単語なのか、固有名詞なのか、区別がつかない。
    先ほどの WebServer の例で言うと、一般名詞としての"ウェブサーバー"を意図して本当は web server と書くべきところを単語を繋げてしまったのか、ホスト名のような固有名詞として本当に WebServer と書きたかったのか、読み手に区別がつきにくくなります。

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  • 単語数カウントが効かない。
    表意文字の日本語では文章の長さを"400字詰め原稿用紙5枚"のように字数で数えますが、表音文字の英語では文字数の他に単語数で数える場合もあります。例えば、学術論文の abstract (要約) は大抵200-300の単語で書くようにガイドされています。単語を連結してしまった場合、正しくカウントできません。

4語とカウントすべきところを3語とカウントしている

  • スペルチェックを無視するようになる。
    Microsoft Word などの文書作成ソフトウェアや最近のブラウザの入力フィールドは、スペルミスを赤い波線で教えてくれます。単語を連結した結果として辞書にない言葉になってしまった場合もスペルミスの赤い波線が表示されますが、見慣れてくると無視するようになります。その結果、単語を連結するだけでなく webserber のようにスペルミスをしてしまった時にも気づきにくくなります。

スペルミスを見逃してしまう

英作文はプログラミングではないので、単語と単語の間にはちゃんとスペースを入れましょう。