オックスフォードカンマを使おう。

3つ以上のものを列挙する際のカンマ ( , ) の使い方には、2つのスタイルがあります。

  • A, B, C and D ・・・最後の and または or の前にカンマをつけない。
  • A, B, C, and D ・・・最後の and または or の前にカンマをつける。

後者の and の前にあるカンマは、シリアルカンマ (Serial Comma) またはオックスフォードカンマ (Oxford Comma) と言います。オックスフォードカンマという言い方は、オックスフォード大学出版局 (Oxford Press) のスタイルガイドに由来します。

Oxford University Press, Instruction for Authors, 05 House Style

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最後の and または or の前にカンマをつけてもつけなくても英語の文法的には正しいのですが、オックスフォードカンマをつけた方が列挙された要素が明確になり、曖昧さがなくなります。

特に列挙される要素自体に and が含まれている場合は、オックスフォードカンマのありなしで意味が変わってきます。例えば、

オックスフォードカンマなし

  • The cross organizational team consists of Sales, Consulting, Research and Development and Planning.

オックスフォードカンマあり

  • The cross organizational team consists of Sales, Consulting, Research and Development, and Planning.

前者のオックスフォードカンマなしの文は、以下の2通りの意味に解釈できます。

  1. 組織横断チームは、営業、コンサルティング、研究開発、および企画で構成される。
    (Research and Developmentが1つの部門名)
  2. 組織横断チームは、営業、コンサルティング、研究、および開発企画で構成される。
    (Development and Planningが1つの部門名)

後者のオックスフォードカンマありの文は、1.の意味でしか解釈できません。

要素の並べ方を工夫したり、要素自体に含まれる and の代わりに & を使ったりすることで曖昧さを防げる場合もありますが、順序を変えられないこともありますので、オックスフォードカンマをつけるクセをつけた方が良いでしょう。

今回はオックスフォードカンマのありなしで意味が変わってくる例を、ITやビジネスの文書で出てきそうな真面目な文で紹介しました。

ちなみにオックスフォードカンマについては、ちょっと笑えるインターネットミームの画像があります。以下のリンク先のブログにも引用されているので見てみてください。一度見たらこの先必ずオックスフォードカンマをつけようと思うようになりますよ。

annhandley.com